『演技する私』

映画&本 2007/01/11

正月いっぱいこれに悪戦苦闘した峰山です。

仮面の告白 仮面の告白
三島 由紀夫 (1950/06)
新潮社

「私は無益で精巧な一個の逆説だ。この小説はその生理学的証明である」
女性に対して不能であることを発見した青年が、幼年時代からの自分の姿を丹念に追及するという設定のもとに、近代の宿命の象徴としての”否定に呪われたナルシシズム”を開示してみせた本書は、三島由紀夫の文学的出発をなすばかりでなく、その後の生涯と文学の全てを予見し包含した戦後文学の代表作である。(本書巻末より)


冒頭から悪戦苦闘に見舞われる。
わっけわからん。


彼の幼少時代、謂わば悪癖(ソドム)の目覚めを
予見させる第1章は何度読み返してもWHY?な気分…。

彼の想う神秘性とは何か?
彼が汚穢屋に見出した悲壮美と、絵画中の西洋人(主に青年)の肉体美への彼の興奮は
何故「悪習」なのか?
これはやっぱり、
その行為自体に対する彼の倫理観や、当時の時代のソウイウモノに対する観念がそう思わせたのだろうか。

そもそも『仮面』を着け人よりも優位に見せる意味を
意識的に織り込ませながら意識しているにも拘らず
それが嫌悪の対象であると彼自身が自身に対して揶揄している。
これは自嘲?それとも戸惑い?

戦中戦後の時代背景には、戦争へ徴兵される場面も描かれる。
その心理がなんとも重苦しいというか…
理想とは裏腹な自己欺瞞により、一層滑稽な様が見える。
…いや、滑稽というよりむしろ開き直りに近い可笑しさなのか?

そもそも三島自身の自伝が含まれるこの小説。

同性愛だとか夭折への宿命だとか悪行だとか。
なんだか世界が違うなあ…。
天才の鬱屈した考えに凡人はわかりません。ハイ。



とりあえず読了しましたが、
日を置いてまた読み直そうと思います。
基本的に読んでよかったと心から思える作品であったことには相違ないので。
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